ツバメ


羽撃く必要はありません

それは抗うものではないのです




空を指差しながら

そこに流れるものを説いた




青と鳴いては白を魅せて

力を解いては翼で梳いて




ゆらり揺らめく景色の傍ら

ひらり波乗る透過の蒼黒




首をもたげた草原の上を

ツバメの心が滑空していく