流星


秋の訪れを告げる虫たちの声音が

そっと冷めた夜空を満たしていって

疲れきった流星の光を

ただ優しく包み込んでいくのでしょう




だから燃え尽きていくその中でも

静かに響く漆黒の夜空に

あんなにも安心しきった笑顔を

輝々と浮かべることができるのでしょう




その光はほんの刹那

刹那の間の祈りは数多




願いを一身に受け止めた光の余韻は

やがて涼しい風を浴びながら

今度は自らの小さな願いを

この大きな星に受け止めてもらうのでしょう




そしていつかはこの平らな世界から

ついに知ることのなかった自らの光を

仲間の流星の中に見つけて

微笑みながら手をさしのべるのでしょう




穏やかに沈む流星たちの

それは優しい子守唄