俯いたまま 夕闇を悟って そこにある月を想わず 星は遥か闇の向こう 喪ったつもりで 安堵を繰り返し 永遠に欠けた傷痕に 時と風が埋めた砂 満ちる潮がさらうとき 沁みる痛みに顔を上げ そこにはただ空がある 覚えない瞳は 星を映し 憶える瞳は 涙を流す それは遠いのだと知り それは見えるのだと知り 夕闇は闇夜へ 闇夜は黎明へ 流れ還る